わくわくダサイランド

プッチンプリンのぷるるん食感そのまま、豆乳クリーム・国産大豆を使用した豆乳をベースにアーモンドペーストでコクづけし、まろやかな風味を実現しています。動物性原料を使わず、きび砂糖などの植物性原料ならではの素材でやさしい甘さに仕上げました。※着色料・保存料・人工甘味料不使用

パルプンテ

何かの雑誌だったか、インターネットの記事であったか、それともご近所の主婦の井戸端会議で聞いたのか、詳細は記憶の彼方であるが、ドラクエの呪文を使えるなら何が良いか、という話題が割と盛り上がる、という情報を得た。
 
ドラクエ、というのは言わずと知れた、かの「ドラゴンクエスト」という日本を代表するゲームのシリーズであり、主人公一行は、敵を倒すため、様々な戦術を駆使する。その中の一つが呪文であり、炎で敵を攻撃する、味方の体力を回復するなどの戦いに役立つものから、鍵を開ける、姿を一定時間消すといった補助的なものまで、様々な、バラエティに富んだ種類がある。
 
私が好きなのは、「パルプンテ」と呼ばれる呪文で、これは他のものとは毛色が違い、使用するたびに効果がその都度違う、ギャンブル性の高い呪文である。
敵を全滅させる強力な効果もあるが、反面、味方を窮地に追いやってしまう場合もあり、使う場面をよくよく考えなければならない。
他に様々な魅力ある呪文があり、どう考えてもそちらの方が良いと思えるものも多数存在するが、まぁ、どの呪文もどうせ未来永劫現実で使う事など無いわけで、それならそういった特殊なものを挙げた方が、話題もより弾むのでは、という浅はかな考えから、「パルプンテ」を選択した。
 
翌日、仕事終わりに、仲の良い同僚数人に、この話を振ってみた。
そこで返って来た答えは、皆、一様に口を揃え、「そもそもドラクエしたことない」であった。
この現代社会で、年齢も近しい者同士が揃っておきながら、私を除く全員が誰もドラクエをプレイした事が無いとは。
あまりの事に、現実を受け入れるのに時間がかかった。無論、この話題は全く盛り上がりを見せる事も無く。
もし、本当に「パルプンテ」を使用できるのであれば、その場から私をどこか遠くへ飛ばしてくれるものが良いな、と強く思った。